2017年 好きな作品ランキング

 

1位  『幼女戦記

  無神論者のおっさん有能サラリーマンが戦争最前線に駆り出される。口達者な彼と軍上層部との掛け合いはとても心地よかった。

  なぜタイトルに「幼女」などと入れしまったのでしょうか。この作品のシリアスさに惹かれるような層を逃してしまい、作品内容に誤解を与えるタイトルだと思う。

 

2位 『亜人ちゃんは語りたい

  人は皆それぞれ個性がある、多様性に対して我々はどのように対処していけば良いのか。デュラハン、雪女、バンパイアなどの「亜人」達との生活の姿を通して、そういった事を考えさせられる作品だった。LGBTなどマイノリティへの対応を考えるべき現代にとって一つの答えを提示するような面がある。

 

3位 『ACCA13区監察課

  緊張感のある大人の童話

 

 

 

1位『正解するカド

  ただし、この評価は中盤時点までである。そこまでのハードSF的な物語の展開は素晴らしいものだった。終盤では「そっちにいくのか…」と個人的にはとても残念だった。

  また、主人公が「交渉」官である必然性のない展開に怒りさえ覚えた。

  トンデモ科学ビックリバトルBLアニメだと言って友達に見せることにしている。

 

2位『Re:CREATORS

  空想世界の登場人物が現世に具現化する話。気合の入った作画、劇中音楽は特にバトルシーンにおいて素晴らしかった。

 

3位 『アトム ザ・ビギンニング』

鉄腕アトムが誕生するまでの物語である。大災害後の日本で、未来を夢見る2人の天才を描いており、原案を手塚治虫鉄腕アトムとしている。

 

 

 

1位 『プリンセス・プリンシパル

  今年1番好きな作品だった。舞台は19世紀末、巨大な壁で東西に分断されたアルビオン王国の首都ロンドンだ。本格的なスパイアクションでありながらスチームパンク作品である。

  それぞれのキャラクターの複雑な過去を深く掘り下げるエピソードがあることで、一つ一つの台詞の重みが伝わってくる。複数回見ることで考察が深まる作品だった。

 

2位 『メイドインアビス

  一見した雰囲気やキャラクターとは裏腹に、厳しく残酷な場面が多い作品だった。それとは対照的に背景作画が美しく、アビスに魅了される彼女らの気持ちが分かる魅惑的な存在として描かれている。

 

3位は上記2作品が素晴らしすぎたために割愛したい。『賭ケグルイ』は序盤は期待していたが、賭博に理論がなくただの主人公チート系に成り下がっていた印象で、『ようこそ実力至上主義の教室へ』もやはり手放しに評価できるものではなかった。もちろん十分に楽しめる作品が沢山あったが、自分が期待する形と違っていたという個人的な理由で3位に該当するものはなかった。

 

 

 

1位 『Just Because!』

  今年、2番目に好きな作品だった。

  脚本・シリーズ構成が鴨志田一、キャラ原案が比村奇石であるクリエイタータッグ企画によるこの作品は、ただの恋愛モノに終わるわけがなかった。

  受験期の陰鬱とした雰囲気、受験を控えたものとそう出ない者が入り交じる男女の恋愛・受験の行先のようなものが描かれている。

  JustBecauseの主題は「あいつを好きな君の横顔が、たまらなく綺麗だったから」という一方通行が連鎖する構造を示唆していて、それは森川←相馬←夏目←瑛太←小宮←写真部のように分かりやすく現れている。写真部と小宮という最もメタ的で成就不可能な末端を恋愛の成就とは違った形でうまく結んでいる。さらに、森川の矛先の行方がどこにも向かない必然性みたいなものを彼女の家庭環境や性格に色濃く投影していて自然な形で先頭も結べている。

  夏目が生徒会長であることによるキャラクターの修正の意図や、それぞれの登場人物の受験と恋愛のリンクなどについては自分の理解に自信がないが、恋愛の結びとして付き合うことを持ってこない鴨志田一の作風として、写真部と小宮の関係性というサブ構造にスポットを十分に当てており、そこに注目しても楽しめるようにできていた。

  細かな気づきが沢山ある作品で、繊細な背景作画など言及しきれない良い点が無数にあった。明らかにJustBecauseだけ文量が多いことからも分かる通り、この作品について語りたいがために書いた記事である。

 

2位 『宝石の国

  体が石で出来ている宝石たちが登場人物であり、その中で一際 脆く、靱性のなく戦闘に向かない宝石が主人公の物語である。

  明らかに欠損型の主人公であるフォスフォフィライトが、どのようにそれを克服するかに注目して見ていたが、これがとても特殊で、失敗→挫折→訓練→成長→克服などのような過程は全くなく、失敗がそのまま克服へと繋がる展開で驚きだった。

  

3位『魔法使いの嫁

羽鳥チセは15歳の少女。
彼女は帰れる場所も、生きる理由も、そのための術も、何も持ち合わせていない。
ただひとつ、生まれ持った特別な力を除いて。

そんなチセを弟子として、そして将来の花嫁として迎え入 れたのは、
異形の魔法使い・エリアス。
自然と寄り添い、悠久の時を生きる魔法使いの暮しの中で、
チセは大切な何かを少しずつ取り戻していく…。

これは、世界の美しさを識る為の物語

  と、粗筋は紹介されている。これは2クールに渡る作品で、まだ完結していない。

  個人的には主人公が自分を大事にしようとしない、自分に生きる価値がないと思っている。というのを欠陥と捉え、それを克服する形の物語になると思っているが、どうしても間延びしている印象があり、何をしたいのか分からない展開が多々あった。

  今後の展開に期待をしたい作品である。

 

 

  これで1年間をまとめたが、『キノの旅』や『結城友奈は勇者である』や『NEW GAME!』や『血界戦線』などの2期およびリメイクなどは省いてランキングを構成した。

  これらの作品は十分に面白いが、今回は新たに出会った面白いものを紹介することを意図としたために割愛した。

 

  ランキングに関してや、感想に関して異論や反論が出るのは当たり前であるが、私が「個人的にこう思った」という趣旨でこの記事は書かれているため、ご了承頂きたい。